いざ沖縄2014その7 八重山ラストデー

船浮の民宿に宿泊した翌朝、集落とは山を隔てた反対にあるイダの浜へ散歩に出かけます。

山越えと言っても宿から歩くこと15分くらいで到着。当然のように誰もいません。
今回の旅はここが一番西の果てです。
ここまで来たらあとはもう北海道への帰り道…少し寂しさも感じます。

集落からイダの浜への道。
ここは落石の危険があるということで、遊歩道を整備する計画があるそうなのですが、キレイな遊歩道は必要ないと反対する住民が居るので進まないとのこと。
「船浮はもう観光に依存しないと成り立たなくなっているのに……」
とおっしゃられていたのが印象に残りました。
というかもっと具体的に踏み込んだお話も伺ったのですが、一夜限りの旅人としてはこれ以上は何も言えなくて…夏。
集落とイダの浜の間に墓地があり、そこに見えたのは沖縄の亀甲墓ではなく内地と同じような型のお墓でした。
これについては、以前内離島に炭鉱があり、昔は内地から大勢の人が働きに来ていたということもあって、舟浮集落にも大東島と同じく、沖縄でありながら内地姓の人が多いことも関係あるようなお話を伺いました。

集落から港を挟んだ反対側に黒真珠の養殖場があり、その脇を抜けると手掘りのトンネルがありました。
そこを抜けると…

旧日本軍の壕跡が2つ3つと…
3つ目あたりでヘタレスキルをいかんなく発揮して勇気ある撤退をすることに。
決してビビったとk(略
もちろん中になど入れるわけもなく。

他にもイリオモテヤマネコが初めて捕獲された地の標柱などを見ているうちに、学習発表会が始まる時間になっていたので、船浮小学校へ。

全校児童2名なので、すべてのプログラムにフル出場するのはかなり大変そう。
先生がたや集落の人も総出演です。

演目の合間の休憩時間には集落の方からの差し入れもちゃっかりいただきます。
蒸しケーキやパッションフルーツ入り寒天など、どれもびっくりするくらい美味しかった(笑)。

客席後方には自由研究的なものも。

三線、合唱、童話語り、英語、合奏、劇と盛りだくさんで楽しかったです。
「運動会の時はもっと集落総出で盛り上がるから。そのためにウチに泊まりに来る人もいるよ。」
それは楽しそう…
船浮に来る前はお昼は集落にある食事処でとろうと思っていたのですが、学習発表会あるならもしかしたら臨時休業してるかもと思い、昨晩手配された弁当を宿でいただきました。
で、昨日言われた12時半のバスなら何とかするってどういうことだろう?と思っていると、
「準備してるから荷物まとめて港へ来ればいいよ。お金は帰りの連絡船のチケットそのままくれればいいから。」
で行ってみると…

瀬渡し船に乗せられて一路白浜港へ!

さすがに速い!速いけどいくらなんでも連絡船代の500円だけでこれはあまりにも申し訳ないだろうと。
やっぱり海上タクシーの相場位は出さないとなぁ…とか考えているうちに白浜港に到着。
すると釣り人が2人サッと乗ってきました。
ああ、このお迎えがあったからそれに便乗させてくれたのね。
ですべて納得&安心して、宿のご主人にチケットを渡し、お礼を言うとたちまちどこかへ向かって出港していきました。
改めてありがとうございました。大変助かりました。

船を降りた後にこの看板を見るといろいろ考えちゃうね。

無事12時30分の安栄観光の送迎バスにも乗れ、お客が乗ってるのにGSに普通に寄っていくのがまた「らしい」とか思いつつ、大原から高速船に乗って、

石垣島に帰ってキタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!!!
この日は港近くの、カテゴリーはゲストハウスだけど限りなくビジホに近い宿に宿泊。
パソコンをしたかったので、パソコン付個室の宿を選んだのです。
ゆんたくスペースもほぼなく、スタッフすら見かけないというのはGHとして泊まったらちょっと寂しい感じになりそうですが、今日は無問題。
はじめはレンタバイクでも借りて川平か底地ビーチへ行こうと思っていたのですが、部屋に入ってしまうともう動く気が起きず、そのうち夕方になったので食事でもするかと外出。
どこで食べようかとブラブラしていると、壁の看板に「石垣名物トニーそば」と大書されている、ちょっと独特のふいんき()を醸し出しているお店が。

入ってみると、壁中昔のスターの写真だらけ。
(そういえばトニーって赤木圭一郎のことだったっけ?……)
結局由来的な話は最後まで聞けず。

先客が一人ビールを飲んでいたのですが、自分と入れ替わるように店を出ていきました。
すると主人がポータブルDVDをいじくりだします。
「兄ちゃん、このDVDが隣のテレビでさっきまで見られてたのに映らないんだよ。どうすればいい?」
「こっちのリモコンの入力切替でなんとかならないですか?」
「…………おお、映った。映ったよな、これ。」この10倍くらいの会話を交わし、見られるようになるまで約10分。
(やっと注文できそうだ……)と思っていると、
「兄ちゃん、八重山そばでいいね。」と強制的に決定。
(他はヤギそばかトニーそばしかないしまあいいか……ちょっとトニーそばには惹かれるけど)
出てきたそばは、トーフがのっているのがちょっと変わっているくらいで、ごくオーソドックスな八重山そば。
「ところでトニーそばってどういう…」
「ああ、ト(ーフ)が二(つ)のってるからトニー。まあ、八重山そばと変わらんよ。」
ロンリープラネットに載ったので外国人が多く来る、youtubeにもお客さんが撮ったウチの動画がある、年賀状も全国からいただくetc.etc.(以下リピート)…のべつまくなしに話しかけてくるので、正直食べるほうがなかなか進まない(笑)。

それでもなんとか食べ終わってお店の写真を撮ろうとすると、
「おお、せっかくだから俺も入れてけ。」
とフレームインしてきます。
アングルを変えてもやはり写真に入ってきます。
「こうやってあなたがブログでウチの店を紹介する。俺も店でこういう人が来たと紹介する。そうやってお互いお客さんが行き来できたら最高じゃない。」
いや確かにその通り。
石垣市役所そばの栄福食堂。
八重山最後の夜にパンチの効いたオヤジさんのいるお店に出会えました。
八重山そば1杯だけではちょっと夕食には物足りなかったので、美崎町の居酒屋で少し飲んで帰宿。