北海道新幹線開業後、江差線から経営を引き継ぐ道南いさりび鉄道の利用者説明会が北斗市で4回、木古内町・函館市で1回づつの計6回開催されるのですが、初回は七重浜で開催されるとのことで昨晩行ってきました。
会場には開始時間の19時少し前に着いたのですが、会場はざっくり100人位の思ったより多くの人がいて関心が高さがうかがえます。今日が初開催だからか新聞・テレビも多く来ていました。
説明会の資料はWeb上にも公開されています。
◆道南いさりび鉄道利用者説明会資料(PDF)
◆道南いさりび鉄道運賃(PDF)
◆道南いさりび鉄道ダイヤ(PDF)
まずは今回初めて公表されたダイヤを、七重浜の宿主目線で見ると……
◆運転間隔は均等に近づいて今よりは使いやすそう。
午前中と夕方にあった2時間近く運転間隔が開くところがどちらも最大1時間半程度に縮小されました。特に夕方の函館方面行が現行17:35、18:03、20:00の並びが17:22、18:22、19:51になるのはありがたいです。
◆函館方面の始発は早くなり、函館からの終電は遅くなった。
七重浜発始発 6:54 → 6:43
函館発最終 23:17 → 23:26
最終は繰り上がると思ってたのでこれもありがたいです。
◆木古内での新幹線の接続はあまり考えられてない。
説明会では地域密着を強調してたので、沿線住民の利便性が第一の方針はわからないでもないけど、木古内から東京行き最終の新幹線が出る1分後に着く列車があるのはもうちょっとなんとかならんか(´・ω・`)
ただ、五稜郭~上磯間はほぼ1時間に1本のダイヤになってるので、住民目線で見ると利便性は上がってるように感じました。
鉄目線では、茂辺地・釜谷・泉沢・札苅の簡易委託はこれまで通り残るのと、JRから譲渡されるキハ40はとりあえず現行の塗色で全検のタイミングで塗色変更されるのがトピックになりそうです。
予定は質疑応答を入れて70分となっていましたが、質問や要望等が多く出て実際は90分位となりました。
質疑応答から印象に残ったのは……
◆新駅の可能性は?
→財政面等から現在のところは考えていない。
◆快速の運行は?
→単線という性質から速達性が期待できない。
→地域密着を掲げてるので通過列車を作りたくない。
◆速達列車に電車を採用できないか?例えば小田急のロマンスカーなどを購入することはできないか?
→道南いさりび鉄道が使用する木古内駅の4・5番線に架線が引かれないことから難しい。
→そこをクリアしても、いさりび鉄道は交流で、木古内駅構内などに電圧が25000Vの場所もあるのでロマンスカーを投入するとなると改造が必要になる。
◆収支の向上には沿線住民だけでなく、外からも人を呼ばないといけないのではないか?例えば、沿線の観光案内・駅名標を一工夫・発車等のメロディを各駅ごとに作る・自転車を載せるスペースを作れないかetc.…
→いいご意見をいただきましたので今後の参考にいたします。
◆1日乗車券の販売予定は?またどのような経緯で北海道東日本パスが使えなくなったのか?
→1日乗車券は検討中。単なる乗車券ではなく例えば降りてから買い物をしていただけるようなものも考えている。
→北海道東日本パスはJR側の話でこちらから口出しできることではない。
◆駅が無人になると暖房やトイレはどうなるのか?
→暖房は現状を維持したい。
→七重浜駅は完全に無人駅になる。トイレについては現行の旧駅舎は解体する予定なので、以降は隣の北斗市役所七重浜支所「レインボー」のトイレをご利用いただく形になる。
とまだまだありましたが、このへんで……
個人的には北東パス等JRのおトクな切符が実質総スルー状態で、将来にわたっても使える見込みが無さそうということが若干モヤッとします……
正直JR北海道にかなり気をつかっている様子がありありと見えて、大胆な改革は中々難しいところもあるかもしれませんが、沿線住民の関心度はかなり高いので、なんとか頑張ってほしいです。
コメント
木古内乗り換えで函館行く方が、安いそうです。
JRに気を使いすぎて、赤字解消ができなくなる方が
大変なのでは。観光資源も、旨い海産物、農作物も豊富な市があるので、やり方によりいい意味で化けると思います。交渉で東日本パスへの組み込みが出来なかった場合は、快速走らすなど反旗を覆すようにした方がいい。
フェリーとの連携も面白いと思います。
現状、整備等はJRに委託したり、一部切符の販売もJRに委託とJRとは切っても切り離せない状態なので、かなりJRに気をつかっている様子が伺えました。木古内でいさ鉄に誘導するようなJRに歯向かうことは当分しないのではないかと思います。せめてもう少し木古内での新幹線との接続がよければよかったのですが。