1955(昭和30)年8月、洞爺丸台風における国鉄連絡船職員の奮闘の記録をまとめて、関係者のみに配られた「台風との斗い」が56年ぶりに復刊されたものを買ってきて、ここしばらく読んでました。
誤記等を欄外に注釈しているだけで、当時の原本をスキャンして製作されているので、文体も当時のままで読むのに少し時間がかかりましたが、当時の生々しい状況がよみがえり、原本が数冊しか残っていないこの本をよく復刊できたものだと思いました。
この冊子が造られた当時、関係者のみにひっそりと配られたのは、国鉄職員に対する世間の感情を考えてのことでしょうか。
数多くの乗客も犠牲になっているので、親方日の丸的なものに対する風当たりも強かったのではないかと想像します。
先月まで摩周丸で開催されていた、海と船の企画展「台風との斗い 洞爺丸はじめ5青函連絡船遭難記録」の内容をまとめた冊子がオマケに付いて2000円。
安くはありませんでしたが、読み応えのある資料でした。