2023沖縄から北海道へ10日目 フェリーとしま2船内~中之島 島から島へ

日付が変わる前に寝たので、2時の出港には気付きませんでした。

ただ宝島と小宝島は、今回の旅ではこの寄港でしか寄らないので、少し早めに起きました。

5時頃宝島に到着。子牛がフェリーにドナドナと載せられています。トカラ列島の牛は子牛の状態で出荷して、他の産地で○○牛として育てられるらしいですね。

夜が明けて、6時5分頃小宝島に入港。

トカラ列島で一番人口が少ない島(2022年6月末で54人)なので、港も小さめです。港の整備も一番最後で、ずっと艀での荷役が行われてたらしいですね。

ここでも子牛の出荷が。

6時30分頃小宝島出港。

今回の旅で島に降りるのは2島だけですが、全部行ってみたくなりますね。

7時50分頃、悪石島やすら浜港入港。ここは明後日に来る予定なので、楽しみです。

フェリーとしま2の船内には、軽食を出すレストランと簡単な土産物を置いてる売店もあります。

朝食は、明太子スパゲティー。730円。

船内で調理している感はありませんが、普通のお皿で暖かいモノが食べられるだけでも上等。

8時50分頃、平島入港。

9時10分頃平島出港。次に寄港する諏訪之瀬島が見えています。

9時55分頃諏訪之瀬島入港。ここまでに港から集落が見える島はありませんでした。

ここでも子牛が出荷されていますね。

諏訪之瀬島は今でも噴煙を上げ続けているので、島の一部は火山灰をかぶって近くで見ると迫力があります。

昨年から諏訪之瀬島と鹿児島空港の間にセスナが週2便飛ぶことになったのですが、料金が片道60,000円とか…

船で9時間かかるところを1時間半で行ける上に3人しか乗れないので、ある程度高くなるのは仕方ないかもですが、それにしても結構しますね。十島村民なら補助が出て10,800円で、フェリーの島民割料金の倍くらいなので、このくらいなら使う人もいるかもしれません。

昭和の時代にあったヤマハリゾートの置き土産の諏訪之瀬飛行場や、当時の建物も残っているらしいので、機会があれば降りてみたいですね。

11時10分頃、今回の第一目的地中之島に到着。

中之島はトカラ列島で一番人口が多い(といっても2022年6月末時点で142人)島なので、港も広々しています。

船から降りると荷役の人に「ちょっとそこで待ってて」と言われたので、しばらく荷役風景を眺めていました。

鹿児島行きの船に乗った人が、船からビニール袋を港にいる親子に放り投げました。中には船内で売ってるアイスクリームが入っていて、その場で美味しそうに食べていました。島ではアイスとかはあまり売ってないのかな。

船の出航準備が終わると、さっきの荷役の人が来て「お待たせしました」。

この日泊まる「大喜(おおき)旅館」のご主人でした。荷役は島の人が1週間交代でシフトを組んで作業するそうです。

通された部屋は、海が見えてウッドデッキもある!ちょっとテンションが上がります。

お昼ご飯はお弁当。今日は着いたばかりなので部屋で食べましたが、明日も弁当ならせっかくだからどこか外で食べようかな。

明後日の朝まで1日半どうやってまわろうか…

大喜旅館の隣は中之島郵便局。船の運行の都合からか、土曜日が休みで日曜日が午前中のみの変則営業でした。せっかくだから旅行貯金してもよかったかも?

この島の広さでは、アシがないとどうにもならないなと思い、宿のご主人に車を貸してもらえないか頼むと、これ使うといいよとハイゼットを貸してもらえることに。準備を待っているとドラム缶を持ってきて、手動ポンプでハイゼットにガソリンを入れ始めた!

聞くと、十島村でガソリンスタンドのある島は口之島、悪石島、宝島だけで、他の島では各自でガソリンをドラム缶で購入しているとのこと。ガソリンも貴重品ですね。

御岳へ上る道は、なかなかの狭さと急こう配です。下りはエンブレを使うように何回も言われたのですが、それも納得です。

道中、野生のトカラヤギが結構道にいるので、写真を撮ろうとすると逃げ足が速い!結局最後までまともに撮れませんでした。

登山道の入口に車を停めて、13時30分頃登り始めます。入口は8合目くらいの場所にあるのですが、もう少し車道を先に進むとテレビの中継局がありました。中継局のメンテナンスのために設けられた道だったんですね。

登山道は刈払いがされていて階段も整備されているのですが、段差が大きくまあまあしんどい登りです。下に見える開けた場所が、新しい移住者が多い日之出集落です。

後で聞くと、刈払いは小中学校の遠足のために島民で行ったらしいです。

下に中之島港と諏訪之瀬島が見えます。

25分くらい登ると、周りが開けている場所に出ました。

御岳の火口と向こうには口之島が見えます。

この火口部が頂上だと思ったら、まだ先にあったのね。

強風だったら絶対行きたくない尾根を5~6分くらい歩いて山頂に到着。

御岳山頂からの展望。山頂からは諏訪之瀬島、平島、無人島の小臥蛇島、1970年までは有人島で今は無人島になった臥蛇島、一番近くの口之島が見えました。

山頂標識らしきものが転がっていました。文字はほぼ消えていましたが「吐噶喇列島最高峰 御岳(トカラ富士) 979m」と読めました。

天気もよく風もほとんどなかったので、いつまでもいたかったのですが、そろそろ戻りましょう。

火口部にある段々は、硫黄の採掘跡らしいですね。

下りも30分位かけて車を置いていた場所まで戻りました。

車を宿に戻して、宿の近くにある「東区温泉」へ。

中之島には、ここ東区温泉と西区温泉、建設会社が使っている温泉の3ヶ所の温泉があって、東区と西区の温泉は、各区の住民が交代でする清掃時間以外は24時間入れるようになっています。なので、中之島の家には風呂がないらしいです。

中は一つの浴槽と洗い場のシンプルな造りになっています。

料金は入口の箱に入れるようになっていますが、封筒に名前を書いて入れると壁に名前が貼り出されます。入浴料はお気持ちということだったので、500円入れました。

海のすぐそばにあるので、毎年のように台風で屋根が飛ばされたりして、修繕費などの維持費が結構かかるとのことです。

温泉で会った島人情報で、中之島には昔からある永田商店の他に、最近小中学校の先にもう一軒商店が出来たという話を聞いて、Googlemapにも出ていなかった「土岐商店」で今宵のお酒を購入。

品ぞろえも思ったより多く、満足して宿に戻ります。

登山の後に温泉に入って、海を見ながらビールを飲む至福のひと時。

夕食。何人か宿泊している気配はあるのですが、夕食は自分一人。

これまで2回トカラ列島に行こうと思ったことがあって、2回とも宿が満室で取れず断念したので、この空き具合は意外でした。