2014年5月11日に江差線の末端区間木古内~江差間が廃止になって5年、今どのようになっているか見てきました。
ちょうど2年前の2017年5月10日に江差線跡をたどったのですが、一部写真を定点観測的にここに再掲します。
木古内へ向かう途中、サラキ岬へ寄り道。チューリップフェアは終わりましたが、花は今が見頃。こじんまりとした規模ですが、残雪の大千軒岳や道南いさりび鉄道をバックに写真を撮ることもできます。
札苅では「村上芝桜園」にも寄っていきます。ここも道南いさりび鉄道沿いにあるので「四季島」が通る水曜午後は賑わっていたようです。
今回の散策は木古内駅から。構内は広いですが赤さびた線路が目立ちます。車庫に道南いさりび鉄道の白塗装が入っています。
新幹線開業まで3本あったホームとホームへ続く階段は、1本を除いて撤去されています。
2017年当時、ホームは撤去されていましたが階段部分は残っていました。
駅名標は道南いさりび鉄道独自デザインに交換されていますが、ホーローの駅名表示板はJRから、もしかしたら国鉄時代から?のモノがそのまま流用されています。
かつてはみどりの窓口もあった木古内駅の待合室は現在は無人駅となっていますが、片隅には木古内駅の駅名標や当時のサボなどのミニ展示コーナーもあります。
木古内駅を出て道道5号線へ。ちょうど踏切のところで津軽海峡線から分岐していました。
当時の線路上に新しく遮断機が作りなおされています。
分岐点の線路は取り払われていますが、すぐ先からは廃止当時のまま。
北海道新幹線の下をくぐります。新幹線の開業は江差線廃止から2年後のことなので、上下同時に列車が走ることはありませんでした。
渡島鶴岡駅跡に到着。土日はここを起点に足漕ぎトロッコに乗れるので、待合室もチケット売り場として現役です。最後の日は旅人さんとここでさよなら列車を見送ったことを思い出します。
すぐそばの木古内町郷土資料館「いかりん館」には江差線・海峡線関係の資料が充実しているのですが、今回は行かず。
渡島鶴岡駅のすぐそばに禅燈寺というお寺があります。
ここは境内に江差線の踏切があることで有名でした。
ここの線路はトロッコ運行に使われることもあって、廃線感は薄めです。
渡島鶴岡~吉堀間は路盤跡を活用した道道の拡幅工事が行われています。
2017年も偶然同じ場所で撮っていました。
距離的に半分以上出来上がっていたので、このあたりはあと数年で面影が消えそうです。
吉堀駅跡。ここは車掌車の待合室とホーム・線路が残り、比較的原形をとどめています。
現役時代にここでも写真撮ったなぁ。
道道と江差線は何か所かで交差するのですが、踏切部分の線路はすべて撤去されています。
わかりにくいですが、標識のあたりを江差線がオーバーパスしていました。この前後で大規模に工事が行われているので、将来このあたりはもう少し直線的な道路になるのかもしれません。
2017年当時はこんな感じでした。
峠を越えて神明駅跡に到着。待合室とホームが撤去されています。
2017年はどちらも健在でした。
前回に比べ一番変わっていたのは湯ノ岱駅跡です。
バス待合所として使われていた江差線時代の駅舎は跡形もなく、跡地は役場の出張所と消防署、バス待合室などが入る複合施設になっていました。
ホームは撤去され、構内の線路も全て取り払われていました。
現役時代は有名な撮影地だった天の川第一橋梁。
影を見るとわかるように路盤が一部流出しています。
天の川駅モニュメント跡。ここは廃止直後に撤去されたので、何も残っていません。以前は踏切名の看板などが放置されていましたが、今回はそれもなくなっていました。
宮越駅跡。右側が路盤、少しへこんだあたりにホームがありました。
ここも2017年時点でホーム待合室は撤去されていましたが、その時より自然に還りつつあるようです。
桂岡駅跡。言われないとわからない位、自然な道になっています。
砂利道の部分が線路で草の部分がホームだったと思います。
中須田駅跡も何もなくなっていました。
2017年の様子。
全然休める場所がなかったので、この付近で木古内道の駅の「こっぺん道土」で買ってきたチキン南蛮サンドと「木古内和牛コロッケ」を立ち食い(笑)。
上ノ国駅舎は商工会館や観光協会として現役。
片隅の駅入口も当時のまま。
ただ、構内の線路やホームはすべて撤去され、駅前の道路も作り直しの途中なので、いつまでこの状態のままかはわかりません。
上ノ国~江差間では日本海沿いを走ります。
終点の江差駅跡には、モニュメントが出来ていました。
駅前には江差線のミニ資料館もあって自由に見ることが出来ます。
旧爾志郡役所から持ってきたのかなぁ。
バス停名も「江差駅前」から「陣屋団地」と変わり、今では道路名に痕跡が残るだけになりました。