宿をチェックアウトして別の宿に荷物を預け、MRTで南京三民まで移動。
駅から10分弱歩くと、古い倉庫のような建物が見えてきました。
臺北機廠。昔の台鉄の工場があったところです。
ここは将来の鉄道博物館建設のため当時のままの設備などが残されていて、通常は自由な立ち入りは出来ません。
その代わり週2回(水・土曜)一般向けのツアーが開催されているので、今回はそれに参加することにしたのです。
どちらかというと今回は、これをメインに他の旅程を決めていった感じです。
ツアーの始めは、2枚上の写真の会議室のような場所で、ガイドさんによるレクチャーや注意事項(だと思う)を受けます。
レクチャーはオール中国語なので、全くわからず。
ただ、工場見学のパンフレットは何か国語か用意されていて、日本語版もありました。
この日のツアー参加者は15人位いたのですが日本人は自分だけで、あとはほぼ台湾の人でした。
台北機廠のロゴ入りのシブいヘルメットを借りて、会議室横のバイク置き場から説明が始まります。
職種ごとのバッジの違いの説明でしょうか。
このバイク置き場は骨組みにかなり古いレールが使われているらしいことは、おぼろげながらわかりました。
レトロな建屋のバックには台北101。
総合事務所の説明。
日本統治時代に建てられて、床にはヒノキが使われているとのこと。このあたりから、日本語が少しわかるスタッフの人から補足説明を受けられるようになって、より楽しくなってきました。
こんな何気ない覚え書きも味があるので、ぜひ残したままにしてほしいですね。
1933年築の組立工場内には……
JR東日本から譲渡された583系が、キレイな状態を保持されたまま保管されていました。
幕は回送。多分オリジナルのままだと思うので、将来はいろいろ見せてほしいですね。
ただ、欲をいえばやっぱり運転台付きの車両があれば……と思います。
手前は昔「自強號」に使われていたEMU100系の動力車だと思います。奥の青い車両は日本製のDR2100系かな。
どちらもキレイな状態で保管されていました。
引き込み線も雰囲気あるね。右の木はマンゴー。
スタッフの人たちから
「このへんの木全部マンゴーだから写真撮っていくといいよ」
と言われ1枚。
こちらも「タイワンマンゴーハオチー(好吃=おいしい)ね」で日台友好(笑)。
鍛冶工場。
「この機械古いから撮るといいよ」と言われた1枚。1889年の文字が見えます。
何の機械だろうね。
鍛冶工場のすぐそばにあるコンクリートの壁のようなものは防空壕とのこと。
昔は構内に15か所あった防空壕も今はこの一つだけになってしまったんだとか。
鍛冶工場横の引き込み線には、EMU100型の編成が置かれていますが、外見はボロボロで余り状態はよくないです。
客車工場にも同じくEMU100型が数編成ありますが、こちらは外より若干マシ程度の状態。
ここが鉄道博物館になるときには、きっとキレイな姿になっていることでしょう。
鈑金工場。ここの床材もヒノキとのことで、床材を取って見せてもらいました。
標語的なものが掲げられているのはどこの工場でもいっしょ。
ここのディーゼル機関車も痛みが目立ちます。
地面に打たれている数字は、従業員の整列の目印とのこと。
客車工場の外にはトラバーサーがあります。
ここでみんな笑ってたので、何かと思ったら、ここにガイドさんの名前が書かれてるそうで。
鉄道工場と廃墟が重なるとこんなにいい感じになるのか。
この工場だけで200枚近く撮ってました。
ツアーのラストは従業員の浴室へ。
脱衣場の水道で衣類も洗ってたとのこと。
2つある浴室はかなり深く、自分なら余裕で立って入れるほど。
特濃な2時間を過ごし、工場配置図のうちわと、EMU100系のペーパークラフト、写真にはありませんが台北機廠の日本語パンフレットをお土産にもらいました。
台北機廠見学は下のリンクから必要事項を記入するだけなので、手続きは簡単にできます。中国語ですが、字の雰囲気とgoogle翻訳を駆使して申し込みしました。
毎月20日に翌月分の申し込みが始まるようです。
その日に全部埋まることはなさそうですが、土曜日は混むときもあるみたいです。